薪割り機


 これ。薪割り用の機械です。先日南相木村を訪ねたとき、オヤマボクチの自生地に案内してくれたIさんは、この機械で薪割り作業中でした。カラマツ林の間伐材=ナラなどの広葉樹だそうです。
 エンジン始動後50cmほどに切った丸太を機械にセットして斧のような刃を食い込ませる。斧を振り下ろしても刃が立たないような太い丸太でも、これなら簡単に縦半分に。ただし、斧で真っ二つにしたときのスカッとする爽快感とは無縁です。
 この薪割り機、部品代が20万円くらい。あとはIさんが自分で組み立てたそうです。完成品を買うと2倍くらいの値段になるらしいですよ。
 割った薪は、すぐそのまま使えるわけでありません。1年間くらいは乾燥させる。そのあと自分の家でつかったり知人にわけたり、一部は販売したり。樹木の種類によって値段も違ってくる。ナラなどは高値で取引されるそうです。
 それにしても、田舎の人は本業以外にもやることがたくさんありますね。都会暮らしのサラリーマンのように休日は家でごろごろ、あるいはレジャーという名の消費生活だけなんて人、少ないんじゃないでしょうか。米も含めて自給用作物をつくっている人はいくらでもいる。山のなかに分け入ることも珍しくない。それだけの知識も道具もそろっている。それに住民たちが集まる機会も多い。退屈してる暇なんてない感じ。ある意味で羨ましい生活です。
 こちらは小海での宿泊先山小屋にて。以前伐採した敷地内のカラマツから剥いだ樹皮が山になっていました。オーナーが何ヶ月もかけてこつこつと作業したそうです。お疲れ様でした。これもまた田舎暮らしではあります。
 ちなみにカラマツは薪としてはランクが低い。製材するくらいなら、すでに製材されたものを買ったほうがたぶん安い。丸太での活用法を考えなくちゃなりませんね。樹皮のほうは焚きつけとして、ちびりちびり燃やしていくことになると思います。