山野草・小さな旅レポート

 6/18(土)、「山野草・小さな旅」(木花ツアー)が挙行されました。参加者8名+菊原さんなど地元の方4名。ツアー中、天気はどうにかもちました。すぐ近くでは同じ時間にかなりの雨が降ったようですが。
 前日にはツアー現場近くでクマが出没。町内放送でも警報が出されました。今日も出たらどうしよう。参加者の皆さんは心配と怖いもの見たさが交錯。もっとも、地元の菊原さんでも、クマを目撃したことはまだ一度もないとか。
 会場となる木花の山野草育成地は、店から車で10分ほど、千曲川右岸小海原の山林の一画にあります。沢の水を引き込み、作業場を整地した以外は、ほとんど自然のまま。周辺は森の散策にもってこいの場所。ここで八ヶ岳山麓に自生する多くの植物が育成されています。
 現地到着後、さっそく菊原さんの講義が始まりました。参加者のなかには、自宅の敷地内に山野草を植えていらっしゃる方もおり知識も豊富なようでしたが、こちらは初めて目にする植物がほとんど。けっこう撮った写真も、あとで見ると何という名前だったのか思い出せません。
 そんなわけで、以下の写真は個人的な印象に残ったものばかりになってしまいました。しかも山野草を愛でる心とは無縁の無粋さ。本筋からははずれた半端レポートに。ごめんなさい。季節ごとの山野草紹介は木花のブログに載ってますので、そちらを参照してみてください。
木花の店の軒下にはツバメの巣がありました。育児中のようです。写真は撮り忘れましたが、店舗内に植えられたヤマボウシの木に取り付けた鳥の巣箱にはシジュウカラが棲みついているそうです。箱の出入り口の直径は、たしか27mm。これより大きいとスズメなどが入り込んできてしまうとか。



左は山野草インストラクター菊原さん。手前のポットに植えられた植物は、たしかハンショウヅルだったような。紫と白の花の形が半鐘に似ています。右ふたつはヤマユリ。ツアーのおみやげとしてもいただきました。この、数10cmの大きさで発芽後2〜3年だったかな? 花が咲くまでには7年くらいかかるとか。開花時期は7〜8月。花は重みで幹が倒れるほどの大輪は、まさに「ユリの王様」ですね。球根は食用にもなります。花の写真は菊原さんからお借りしました。


左はコシアブラ。山菜としてタラの芽をしのぐような人気がでてきましたね。そのコシアブラが、こんな大きな木になるとは知りませんでした。樹高5mは優に超えていると思います。もちろん摘み取り時期はすでに終了。
中はヤマボウシハナミズキアメリヤマボウシ)の近縁種。木花ツアーにかぎらず、群馬・長野県境の山林ではいたるところで白い花を咲かせていました。赤みをおびた甘い果実は食用(果実酒にも)になるそうですよ。
右はハクウンボク。白い花が開花中。植えたのではなく敷地内に自生しているもの。昔は山歩きのさい、葉をトイレットペーパー代わりに使ったりしたそうです。実際に葉をさわってみると、うっすら毛が生えていて、しかもソフトな感触。うん、これなら納得です。
左はマムシグサ。木花を含め、これを売ってる店はたぶんないでしょう。ヘビのマムシが鎌首をもたげたような花の形。たいていの人が気持ち悪がります。しかも葉や球根は有毒。口に入れると喉に激痛が走るとか。実は赤いトウモロコシ状。右は近くの山のなかで見つけたアオマムシグサ(?)。花の色が紫ではなく緑色です。
クリンソウサクラソウ科の植物です。花の形が仏閣の九輪に似ていることからつけられた名前だそうです。これもツアーのおみやげのひとつ。






フキ採り。木花山林内にもたくさんのフキが自生していました。白フキと赤フキの2種類。根元の赤い赤フキのほうがエグミは強いそうです。このフキ群生のなかに開花中のフタリシズカの株を発見したNさんは、掘り起こしてサプライズプレゼントされたみたい。
お茶の時間。菊原さんの伯母上が、おいしいお茶請けを用意してくださいました。おはぎがアズキ、黒ゴマ、白ゴマの3種。キャラブキ&コンニャクとフキの煮物、花豆、野沢菜の漬物(八峰村部会員の有坂食品製)などなど。ごちそうさまでした。