まっこり

「こうみざかり」蔵出しが、もうそろそろの時期を迎えたようです。醸造元黒澤酒造のファンクラブ八千穂美醸会の試飲会は今月10日実施とブログに載っていました。例年なら「こうみざかり」はその直後。いまだに連絡がないところをみると、1週間くらい遅れるのかもしれません。今年もオリジナルラベルを受け付けてくれるんでしょうか。オーナー割り当て分以外の注文はどうすればいいんでしょうか。
 ところで、黒澤酒造のブログに「和まっこり」なるものの醸造販売が告知されていました。まっこり、韓国どぶろくとでもいえばいいのかな。けっこうブームになってますよね。自分でも何度か口にしました。でも、気になることがひとつ。それは、やたら添加物が多いこと。甘味料のアスパルテームとか。
 日本酒の場合、糖分や酸味料を添加したものは普通酒と呼ばれています。醸造用アルコールだけを添加したものが本醸造。米と麹だけで造られたものが純米酒。細かい規定はいろいろあるようですが、大雑把にいえば、この3種に分けることができます。米と麹だけでも純米酒にはならない日本酒もありますが。
 低価格の日本酒(多くは紙パック)のほとんどが普通酒。でも純米酒でも2リットル1000円以下がいくらでも出回っています。同価格の吟醸酒を飲んだこともありますが、ひどい味でした。日本酒の表示にはいろんな抜け道があるのかも。
 「こうみざかり」はもちろん純米酒です。精米歩合からすれば純米吟醸酒といってもいいのでしょうが、吟醸大吟醸には独自の規定もあるんでしょうね。いずれにしても「こうみざかり」は自分にとって超高級酒なので毎日飲めるような酒ではありません。
 黒澤酒造の「和まっこり」は、添加物なしをうたっています。かつては純米酒が当たり前だったのに、添加物入りがなぜか普通酒とよばれるようになった。たぶん韓国でも「まっこり」は添加物など使わないでつくられていた。きっと品質管理あるいは流通上または経費削減の都合から添加物が導入されたのでしょう。日本酒がたどった道を「まっこり」も後追いしているのかもしれません。
 そういえば昨年暮れ、たまたま韓国の方と知り合いました。その方が故郷に戻り、「まっこり」メーカーに就職したとのこと。どんな「まっこり」メーカーなのかはとにかく、近いうちに現地韓国を訪ねて添加物なしの「地まっこり」(きっとあるはず)を堪能したいものです。その前に、まずは黒澤酒造の「和まっこり」かな。