日大沼尾ゼミの皆さんからのお便り

 日本大学経済学部沼尾ゼミ。覚えていらっしゃいますよね。昨年、小海町でフィールドワークを実施し、町役場で報告会を開いた学生さんたち。小海の町おこしに関する貴重な提言もしていただきました。
 その沼尾ゼミの皆さんが、今年も小海町にやってきています。6/9にはゼミのメンバーの方から八峰村の渡辺村長にメールが届きました。長野放送が流した先日の田植えのニュースをYoutubehttp://www.youtube.com/watch?v=VPsXKnU8vM4)でご覧になったのだとか。その感想が添付ファイルにまとめられていました。
 ありがとう、沼尾ゼミの皆さん。ふたたび小海をフィールドとして選んでくれたことにも感謝です。小海にはおもしろいもの、気に入ったもの、気になるものが何かあるってことですよね(いいほうに解釈しておきます)。今年はぜひ八峰村にもいらしてください。ちなみに今年1月に仕込んだ凍み餅は村長宅の冷蔵庫に一部残っているので食べられますよ。来年1月の凍み餅づくりだとゼミの単位にカウントされないのかもしれませんが、それでもよかったらぜひご参加を!
 以下、感想文全文をそのまま掲載します(ただし、お名前はイニシャルにしました)。


長野放送にて放送された
八峰村飯館村との交流事業を拝見させていただいた感想

(K)
 小海町の八峰村の方々と飯舘村の人々が一緒に凍み餅用もち米の田植えを行っている姿を見て、とても感銘を受けました。私は飯舘村という地域が東京電力福島第一原発事故計画的避難区域に指定され、避難生活を余儀なくされている、という悲しいニュースをよく耳にしていました。しかし、八峰村の人々のような心温かいボランティアグループによって飯舘村の伝統食「凍み餅」を飯舘村の人々と原材料から一緒に作っていこうとしている前向きな姿は本当に勇気づけられました。特に飯舘村の人々がもち米の田植え作業をしている映像は本当に生き生きしているように見て取れましたし、作業後のインタビューでは「最高です。感無量です。」と言っているのが印象的でした。
 現在、飯舘村の人々は故郷に帰って畑作業ができないという状態が続いていますが、飯舘村の人々を受け入れて一緒に小海町で田植え作業をし、また飯舘村の伝統料理である凍み餅を作っていこうとする支援活動は素晴らしいことだと感じました。こうした支援活動によって飯舘村の人々も元気づけられていると思うし、今後もこうした支援活動が色々な場所で継続して行われてほしいと切に感じました。
 今回小海町で復興支援活動が行われているということを知ることができて本当に良かったです。自分も何かしらの形でこうした活動に参加していきたいと強く思いました。

(K) ※最初のKさんとは別の方です
 八峰村飯館村と交流して凍み餅を作っていることを知りませんでした。そもそも凍み餅が何かわからなかったので調べてみると、驚いたことに祖父母から毎年送られてくる、私の大好きな餅と同じものでした。祖父母はヨモギの葉を練りこんだものを送ってきてくれますが、凍み餅には他にも山ごぼうを練りこんだものもあるそうなので、是非食べてみたいと思いました。今後、この凍み餅の知名度が小海町で上がれば、飯館村の方々は嬉しいと思いますし、小海町独自のアレンジを加えて、「小海町の凍み餅」が名物になれば面白いと思います。
 私は、飯館村が昨年の東日本大震災での原発の影響で、米の収穫を諦めざるを得ないということをわかっていたので、このような交流は非常に良いと感じました。農家をやっている人たちにとって土に触れることは喜び、そして生きがいでもあり、私はそういった人たちの笑顔を見ると元気になります。なので、この動画を見て私が特に印象に残っているのが、小海町で田植えができることを心から喜んでいたおばあさんの笑顔です。飯館村をはじめとする多くの被災者の方々が、震災によって沢山の悲しみや苦しみを味わってきたと思います。そういった方々が少しでもこの交流を通じて元気になってくれたらいいと思います。また、この交流によって小海町もより一層元気になればいいと思います。
 凍み餅ができる1月頃にはもう小海町での活動はないと思いますが、可能であれば是非凍み餅を食べに小海町に足を運んでみたいと思います。

(T)
 昨年の東北関東大震災での影響を受けた福島原発からの災害は、多くの人たちに様々なかたちで影響を与え続けてきていると思います。今回、こうして小海町のボランティアグループの皆さんが飯館村の住民の皆さんを招いて、田植えを行ったりすることは、飯館村の人たちにとっても、とても良い影響を与えたのではないだろうかと思いました。
 私たち、若い者にとっては「田植え程度のこと」と思う人がそう少なくはないはずですが、ずっと土に携わって生きてきた人たちにとって、自分たちの故郷で土をいじって暮らすことができなくなったのは辛いことであろうし、こうして少しでも居場所ができるということに人間はあたたかみだとか、何かを思うことがあるのではないかと思いました。NBS長野放送のニュースで映されている原発の被害に合われ、避難を余儀なくされた飯館村の方のお声を聞けばわかるように、たった田植え程度のことでも以前のような「暮らし」に近づけることに感激されていました。本当におばあちゃんのココロからの声だと思います。
 昨年、小海町のお米で飯館村の伝統料理である「凍み餅」が作られたとお聞きしました。引き続き今年もそういった交流イベントが開かれることによって、小海町・飯館村のお互いに良い風がふかれることを願っております。

(M)
 Youtubeにて、25日、26日に八峰村で行われていた田植えの動画を拝見させていただきました。私たちが小海町を訪問し活動させていただいているときに、八峰村の田んぼでは飯館村の方々を招いてそのような素晴らしい活動を行われていたことにとても驚きました。また、見ているこちら側も、人の温かさを感じることができるような活動が身近にあるのだということに感動いたしました。
 また、私は飯館村のおばあさんの笑顔やその明るい雰囲気に驚かされました。ただ、やはり東北の人はあのような災害に見舞われても明るくいられる人たちが多いのかなとも思いました。というのも、私の友人に東北へボランティアに行った者がおりまして、その友人から「東北の人は本当に元気だった。元気を与えに行くつもりがこっちのほうが元気を与えられた。」という話を聞かされたのを思い出したからです。現在、私は自分自身で東北に行き、ボランティアに参加するということがなかなかできずにおりますが、今回このような活動を知ることができ、とても刺激を受けています。私も近い将来このような活動に関わってみたいと強く思いました。
 この度はとても勉強になりました。ありがとうございました。

(Y)
 長野県小海町に福島県飯舘村の人々が田植えに来ていたことに驚きました。
飯舘村原発の問題もあり大変な時期であるのにもかかわらず、小海町のボランティア集団と一緒に活動している姿を見て感動いたしました。ただ、動画を見ていて、若者が一人もいなかったことに気づきました。お年寄りの方ばかりでしたので若者の参加があれば何か違う印象を受けて動画を見ることができたのではないかと思いました。
植えているものがもち米の苗であり、「凍み餅」をつくるためのものだとは思いませんでした。「凍み餅」というものは個人的に聞いたことも食べたこともなく、興味深いものです。
 凍み餅を今回の小海大作戦にコラボできたら良いと思いましたが、凍み餅を作ることができるのは冬だそうで、10月に行う予定である小海大作戦で販売をすることができないのがとても残念です。例年までのゼミ活動では福島県で行っていたことがあり、私的な意見としましては、これから小海町で活動していくなかで、何らかの形で一緒に活動していけたら幸いであると考えています。内容といたしましては、「凍み餅」の収穫体験などができれば参加させて頂きたいと考えています。