南相木村の自生オヤマボクチ

 先日、葛飾区おやじの会のSさんからメールをいただきました。南相木村の方がオヤマボクチを栽培している、自生地にも詳しい。いちど訪ねてみてはどうか。そんな内容のメールでした。高校の同窓会でその方(Iさん)と一緒になり話をきいたのだとか。喉から手が出るほど欲しいオヤマボクチ。耳寄りな情報です。
 そんな経緯があって八峰村田植え翌日の5/26、渡辺村長とふたりで南相木村に行ってIさんに会い、畑と自生地を案内していただきました。いずれも南相木川沿いの集落から林道というか生活道路を山のなかに分け入ったところです。

 まず案内していただいたのがIさんの畑。鹿よけのフェンスで囲われたなかで、他の山菜などとともにオヤマボクチが栽培されていました。昨年稔った種が残っている株もいくつか。Iさんの話によると、現在はとくにオヤマボクチを利用してはいないとか。定年退職後を見据えた山菜類の事業化を視野に入れているようでした。

 オヤマボクチ自生地は、Iさんの畑からさらに山道を登ったところにありました。林道脇の斜面。車に乗っていても、すぐに生えているのがわかりました。今年発芽した新株から2、3年ものまで大きさもいろいろ。昨年小海で見つけた葉のギザギザが鋭い種類ではなく本来のオヤマボクチです。このうち20株ほどを、法律上の道路内とみなされる場所に生えた雑草として掘り起こさせていただきました。厳密には道路管理者の承認が必要なんだろなあ。
 八峰村の畑の一画に移植した南相木産オヤマボクチ。昨年採種した種から育苗した株の隣に一列植えました。ちなみに小海同様南相木でもオヤマボクチはそれほどなじみのある植物ではないようです。知ってる人は「ウラジロ」とよんでいるとか。山梨県周辺でつかわれている名称ですね。







 こちらは昨年植えた株から摘み取ったゴンボッパ。南相木オヤマボクチを移植したあと、初摘みしました。左が飯山からいただいた株、右が小海自生種=たぶんハバヤマボクチという同系別種ではないかと思っておりますが、凍み餅用としては問題ないはず。飯舘の皆さんはどちらもゴンボッパとよんでいました。ゴンボッパは、摘み取るたびに次から次へと新たな葉をつけていきます。
 米は田植えが終わり、ゴンボッパは摘み取り開始。来年1月からの凍み餅づくりに向けて準備着々といったところでしょうか。それにしても凍み餅ってスローフードだなあ。