小海の水

 八峰村ではお盆休み8/17(日)にバーベキューが開かれるそうですね。今年は農作業ずっとご無沙汰続きで、たぶん畑は草茫々。他のオーナーの皆さん、ご迷惑かけて申し訳けありません。草むしりを兼ねて、バーベキューぜひとも参加したいのですが、いまのところ微妙な状況です。
 そんなわけで小海への思いは募るばかり。涼しさはもちろんですが、この時期は「水」が文字どおり喉ごっくんものです。市販飲料水など買わなくても、蛇口をひねれば冷たくておいしい水が飲める(年間通じて井戸水とほぼ同じ水温)。これだけで優雅な避暑気分を味わえます。とくに、畑脇に設置してある蛇口でがぶ飲みすると格別うまい。まあ労働したあとだから、という理由もあるのでしょうが(水道幹線から直どりしているから旨いという話もきいたことがあります)。
 でも、小海に行ったとき以外はペットボトルの水を飲んでいます。水道水は煮沸しても、まずくて飲めない。なにしろ屋上タンクからの給水ですから。ペットボトルの水でも冷蔵庫で冷やさなくちゃならない。小海とは大違い! 小海のスーパーなどでも水のペットボトルを置いてますが、はたして売れるんだろか? 少なくても自分は購入したことがありません。買う必要性を感じたこともありません。
 ところで、わたしはCOOP生協連合傘下の配送センターでパートとして働いています。いまの時期、職場の気温は40度超えが珍しくありません。水分補給は必須。同僚たちは勤務時間中に2〜3リットルも飲む。自販機で買えば約500円。弁当代より高くつきます。時給800何十円かの賃金が水の泡となって消えていく!?
 しかも、扱っているCOOP商品も、夏場はやたら水物が多い。水物は重いので作業もきつくなります。とくにケース(2リットルの水6本とか缶ビール24本とか)を扱っている部署は嫌われていて、すぐに退職してしまう人や欠勤が多い。10kg前後のケースでも手で上げ下げしつづけるのは、かなりの重労働です。慣れないうちは筋肉痛必至、慣れても夏は汗だくで体に塩分がこびりつく。そんなためもあって慢性的な人手不足で、他部署から常に応援部隊がしょっぴかれています(わたしもよく駆り出されています)。
 水自体の原価は限りなくゼロに近いですよね。自家採取している工場なら仕入れ価格0円。小売価格の大半を占めるのは容器代と輸送費です。もっと多いのは小売店マージンか。値段と下げると、水道水と同じじゃないかと思われイメージが悪くなるから、なんて話もまんざら嘘ではなさそうです。ちなみに上水道料金は1t何百円(約5リットルで1円)というレベルでしょう。おいしい小海の水道も変わりありません。
 ふと「フードマイレージ」という言葉を思い出しました。食品がどれだけ遠くから運ばれて消費地に届けられるかを示す概念です。遠ければ遠いほど輸送エネルギーを投下しなくてはならない。日本は世界一のフードマイレージ大国だそうですね。食品を輸入すると水も間接的に輸入していることになる。農産物の生産には大量の水が欠かせないからです。この面でも日本は世界一の潜在的水輸入国だそうですよ。いわば地産地消の逆。
 小海の水から話がとんでしまいました。今回のバーベキューでは、小海のおいしい水でつくった自家製シソジュースもふるまわれるかもしれません。