田植え後約1ヶ月

 今回(といっても、すでに1週間たってしまいましたが)の小海訪問。当たり前ではありますが、畑にも2ヶ所の田んぼにも行くことができました。畑では、半日かけてハウスまわりや遊休区画をひたすら草刈り。それでも刈れたのは半分ほどです。今週末にでも、どなたかが残りを刈ってくれるとありがたいのですが。田んぼのほうは見学メメインで草取りの真似事をした程度。


 すでに何度か記事に書いたように、八峰村の田んぼは今年から新しい借地に替わりました。ひとつは松原地区(もしかしたら八那池?)、もうひとつは溝が原地区にあります。いずれも棚田で、面積はそれぞれ3畝ほど。松原では糯(もち)、溝が原では粳(うるち)を作付しています。
 どちらも村長とSiさんが2人で手植えしたとききました。参加できなかったわたしは「お疲れ様でした」としか言いようがありません。ありがとうございました。
 現在は田植え後約1ヶ月(写真左が松原、右が溝が原)。素人目ではありますが、どちらの田んぼも順調に稲が育っていました。丈数十センチほどでしょうか。用水の取り入れ口付近は生育が遅れていますが、水温が低いためだと思います。
 松原2枚の田んぼのうち下の1枚は、一段下にある道路までかなり水漏れしていました。そのため取水口も開けっ放し。畦づくりをしくじったのか? そういえば、水漏れ防止シートを差し込んだだけで、泥塗りなんてほどんどやらなかった。手抜きのツケが回ったか。しょげこんでいたら村長いわく「以前つくっていたときも同じだった」。多少の気休めにはなりました。そういえば、上側1枚の田んぼは、同じように手抜き畦づくりをしたのに、水漏れほとんどなし。
 稲は手がかからない、なんて言われ方もします。順調に育っているときは確かにそうでしょう。未経験者ばかりの水稲栽培でも、運がよければそこそこの収穫が見込めるかもしれません。問題は何かアクシデントが起きたときです。気候不順や病気が発生したり、台風が襲ってきたり。こうなるとオロオロするだけで何の対処もできない。せいぜいプロの方に泣きつくくらいが関の山。そもそもリスクをきちんと想定できないこと自体が素人の弱点でもあります。
 当初、田んぼに合鴨を放す計画もありました。ネットも準備しました。普通に稲をつくるだけでも覚束ないのに、とても合鴨までは面倒みきれない。きっとそんな判断が勝って中止になったのでしょう。
 まあとにかく神様頼みでいくしかない。とはいえ、八峰村の田んぼ脇を通った地元の方が、気づいたときにはいろいろ手当てしてくれているという話もききました。どなたなのか、わたしは存じませんが、ありがたいかぎりです。その方が神様のひとりとさえ思えてきました。
 いまはただ、無事に秋の収穫が迎えられることを祈るばかり。できた米は凍み餅づくりに使って、残りはオーナーの皆さんで山分けといきたいですね。捕らぬ狸の皮算用も、夢のひとつだと思いましょう。リスクを負わないで何かができる。仮に失敗しても、得るものはきっとある。途轍もない幸せです。何を甘っちょろいこと言ってんだ! 生活がかかっている人からみれば当然の批判でしょう。生活がかかっていなくても、いろいろ手筈を整えた人にとっては関係者に対する立場が危うくなる。なにせ自分の田んぼではなく借りているんですから。