甘すぎる果物

 ご無沙汰してます。きのう開かれたはずの有機農家見学会も欠席のやむなきに至りました。定年後のほうが忙しい「こんなはずじゃなかった」状態、当分つづきそうな気配、悲しいやら嬉しいやら。まあ世間は休日ということで仕事先も休み、こちらも束の間の休みがとれました。
 写真右は、相模原市内の知人農家が送ってくれた葡萄(ピオールとかいう品種)、左は甥の営む農園から落下果実を中心に盗んできたブルーベリー(ラビットアイ系)です。ブドウの甘かったこと! というより甘すぎるくらいでした。これだけ甘いなら、そのまま食べるより密造ワインにすれば、さぞかしアルコール度の高いものが造れるかも、などとふと思ったりして。
 ブルーベリーのほうは甘いのやら酸っぱいのやら硬いのやら種々雑多。無選別のまま、半分はジュースに、もう半分はジャムに加工しました。ジャムはまあ普通にできたのですが、ジュースが意外とむずかしい。フードプロセッサーで粉砕して、そのまま冷蔵庫へ。翌日飲もうとしたら、なぜかジャムみたいに固まっている。仕方ないので水でのばしました。けっこういけるのですが、固形物を取り除いてないので舌にざらつくのがイマイチ。そこでコーヒー用のフィルターを使って濾しました。これで、めでたしめでたし!
 ところで最近の果物は、ほんと甘くなりましたね。糖度10何パーセントなんていうのが謳い文句にさえなる。果物だけでなく、野菜たとえばトマトなども甘さを売り物にするようになりました。テレビの食べ物番組などを見ても、大根やニンジンを甘いといって大げさに表現するタレントが当たり前のようにはびこっています。たしかに甘いとおいしい。でも逆に、これだけ甘いものがはびこると、一方で「甘すぎない」が褒め言葉になったりする。
 あくまで個人的趣味なのですが、梨でも林檎でも葡萄でも、べたつくような甘さは苦手です。最近は甘くてねっとりした食感の果物がやたら増えました。これから旬を迎える梨などはシャリシャリと硬いものはほとんど出回らなくなった。まるで桃やラフランスみたいに柔らかい。そのせいもあって、そのまま梨を生食することは少なくなりました。まあソースやドレッシングとして使うのには重宝していますが。
 甘くない果物の復活を!