気分はツール・ド・フランス

 きょうは個人的な趣味がらみの話になりますがご容赦を。6/13にアップした五箇の記事でちょっとふれましたが、今回の小海行きではマウンテンバイクを持ち込みました。車の免許を持ってないわたしにとって自転車は欠かせない足、必需品です。自宅から松原湖高原までの行程約170km。平坦地なら一日でどうにか走れる距離ですが、群馬・長野県境の峠越えができる体力があるかどうか。
 でも、いつか自転車で走りたい。小海に通いはじめて5年ほど、ずっとささやかな夢を見続けてきました。じつは5月の畑開きのときにも自転車を持ち込んだのですが、二日酔いのため、わずかな距離を走っただけでギブアップしてしまった経緯があります。
 今回、常宿にさせてもらっている別荘地内友人宅を出てまっさきに向かったのは、先日田植えをした田んぼでした。国道141号線まで一気に走りおりる。役場の手前で千曲川にかかる橋を渡って旧道へ。秩父事件の本陣跡近くにある公民館(ここには秩父事件の資料が展示されているが開館中のときでないと見られないようです)で案内板を見ているとき、突然声をかけられました。前日の植え付けのとき一緒だった北原さん。偶然の再会でした。仲間の方たちと公民館の草取りや掃除をしていたそうです。
 このとき北原さんから耳寄りの話をききました。小海町でも最近はソバ栽培が少しずつ増えているそうです。休耕田などを活用してソバをつくり小海ブランドとして育てていく。そんな活動が地元の人たちの手で進められているとか。今年も夏場にソバの種を蒔くそうです。
「よかったら参加しませんか。蕎麦打ちのイベントも開く予定です」
 以前ソバについて書いた記事を読んでくださったとのこと。願ってもないお誘いでした。もちろん都合をつけて参加させていただくつもりです。他のオーナーの皆さんもいかがですか。詳しいスケジュールが決まったら、このブログでもお知らせできると思います。

 北原さんと別れてから八峰村の田んぼへ。昨年の田んぼとは、すぐ近くですが違う場所にあります。じつは、どの田んぼがそうなのか確信はもてませんでした。掲載した稲の写真も別の田んぼのものかもしれません。

 いずれにしても秋の稔りを楽しみにしながら旧道に引き返し、一路佐久方面へ。途中、八千穂市街の一画に黒澤酒造がありました。以前紹介した「こうみざかり」の醸造元です。「井筒長」という地酒で知られた蔵元ですね。資料館やギャラリーも併設されています。この一帯は白壁造りの民家が建ち並んでいます。なかなか風情のある通りですよ。写真左側の、やはり白壁の建物が黒澤酒造の社屋。
 佐久市の中込からは254号線へ。東京近郊では川越街道、長野県ではコスモス街道とよばれている国道です。緩やかな登りですが、もろ向かい風。噴き出してくる汗。このぶんでは内山峠までたどりつけるかどうか。幸いにも途中から風がやんでくれました。

 コスモス街道沿いでは、色とりどりの花が見られますよ(コスモスは秋ですが)。植物に関しては「食えるかどうか」に興味のほとんどを注いでしまう無粋なわたしですが、満開の山藤だけはわかりました。
 内山峠を境にして群馬県側は10度近い場所もある急勾配です。さすがに群馬側から登る気にはなれません。逆に下りなら快適なダウンヒルを楽しめます。ブレーキを使わないと、たぶん時速70kmくらいは出るでしょう(松原湖高原から下るときも同様ですが)。制限速度を守るのに苦労します。それでも風圧がものすごい。走っているうちに寒くて体が震えだしたほどです。気分はまるでツール・ド・フランス(有名な自転車ロードレース)の山下り。爽快でした。ただトンネルのなかは怖いですね。車から出る轟音が体に突き刺さってきます。
 今回のツーリングは「道の駅しもにた」で無事終了。埼玉県の自宅までは残り100km。自走できない距離ではなかったのですが、雨が心配だったので友人の車に拾ってもらいました。(八木)