養蜂の世界へようこそ 1

 ●花1種類だけの蜂蜜ができるわけ
 日本でミツバチが蜜を集める花の種類は約300とか。1種類しか花が咲かない季節も日本では珍しいですね。なのに、アカシアとかリンゴといった単花蜂蜜が売られています。どうして? 人工的に分離精製しているわけではありません。
 花蜜を巣に運んできた外勤バチは、それを内勤バチに吸い取ってもらいます。吸い取りは花蜜の多い順。少ししか持ち帰らなかったハチは後回しにされます。花蜜を吸い取られたハチは、有名なミツバチダンスを踊って花蜜の場所を仲間に知らせる。それを見た他の働きバチは指示された蜜源めざして飛び立っていく。あまり花蜜のとれない花は、結果としてほとんど無視されるかたちになるわけです。厳密にいえば、単花蜂蜜に他の花蜜が多少まじっていることもありますが。
 新津養蜂園でも、季節ごとにいろんな種類の単花蜂蜜がつくられています。交流会では試食できるそうですね。ぜひ味や香りの違いを実感してみてください。