寒いからこその小幸せ

 今回の小海滞在中の宿泊先は、いつもどおり友人の山小屋。別荘と呼ぶのは憚られる佇まいではあります(要は汚い、もとい生活感あふれている)。ここの名物はオーナーが自ら設置した木製露天風呂。八峰の湯よりこちらのほうがいいという奇特な人もなかにはいるようですよ。
 もちろん今回も、この露天風呂をしっかりと満喫しました。室内で素っ裸になり、外に出る。このへんは女性の客人に嫌われている理由でもあります。
 この時期、気温は当然氷点下。雪の残る地面は凍りついている。足元に気をつけながら歩かないと無様な姿をさらすことになります。風呂釜をガンガン焚いて熱くなりすぎたお湯を、雪を放り込んで冷ます。雪見風呂&雪風呂。そして上空を見上げれば満天の星。優雅です、極楽です。小海の冬ならではの悦楽です。もっとも、いい気分に浸っているわたしの背中に雪の塊を投げつけた無粋な奴もいましたが。
 もうひとつ、冬の小海のよさを発見しました。それはテレビ画面が鮮明になったこと。木々の葉が落ちて受信状況がよくなったためかと思われます。でも地デジ未対応のこのテレビ、はたして生きながらえることができるかどうか。