米粉パン試作

 酒米削りかすを使った試作品ふたつめ、今回はパンです。米粉パン、最近けっこう人気になってますよね。小海の「高原のパン屋さん」でも売っています。わたしが食べたことある米粉パンはここのものだけ。つまり、食経験ほとんどなしってことになりますね。
 普通の小麦粉パンならとにかく、米粉パンはこれまで自分でつくったこともありません。そんなわけで今回の試作も完全に自己流になりました。そもそも、メインの削りかすに混ぜた小麦粉も、通常つかう強力粉ではなく中力粉(分量は削りかすの2割ほど)。たまたま手元に強力粉がなかったための代用品です。
 しかも、生地を仕込んでから湯煎で発酵させている間に眠ってしまい、目覚めたときにはすでに8時間ほど経過していました。さらに、オーブンもないので焼くのにオーブントースターをつかうしかない。これではたしてちゃんとパンができるのかどうか。
 でも、どうやら杞憂になってくれたようです。改善の余地はいくらでもあるにしても、とりあえずは、あのモチっとした米粉パンが焼きあがりました。写真奥はナン風に薄く延ばしたもの。手前は丸めたものですが、水分が多すぎたのか、古くなった卵の黄身みたいにヘタってしまいました。
 ちなみに生地に練りこんだ材料は、マーガリン、砂糖、塩、牛乳、ドライイースト(ぬるま湯で予備発酵)。分量は例によっていい加減、自分でも再現はできません。
 とにかく削りかすでも遜色ないパンができることは判明。自分では十分おいしいと思っています。篩で米粒のかけらを取り除いたあとの粉の粒子も上新粉より細かいのではないでしょうか。その意味では市販されている一般の米粉にたぶん近い。パンのメイン素材として十分いける。それでいて価格は米粉よりはるかに安い。
 このパン生地で具を饅頭風に包めば、いわゆる「おやき」もできそうです。
 いま、冷めた米粉パンをかじりながら、この記事を書いています。冷めたパンは、焼きたてに比べると、ふわふわ感が薄れ、もちもち感が強まっているような。焼きたて以上に味わい深い。そういえば、冷めてもおいしいのが米粉パンの特色のひとつでしたよね。