米粉つみれ、あえない結末

 魚のアラ。タイやブリならとにかく、イワシやサンマのアラなんて普通つかいませんよね。せいぜい中骨を油で揚げて煎餅にするくらいかな。そんな小振りの魚のアラ、じつは大好物です。もしかしたら正肉より好きかもしれない。なかでも、サンマの腹身をそぎおとして剥いだ皮で巻き串に刺して塩を振り直火で炙りレモン汁をたらして食べる。個人的には絶品だと思っています。
 今回はサンマではなくイワシの中落ちと腹身でツミレをつくりました。一般的には、つなぎとして片栗粉をつかいますね(わたしはパン粉を愛用してますが)。片栗粉がOKなら、ひょっとして米粉でも。というわけで実験的に米粉酒米削りかす)入りのツミレもどきをつくってみた次第。米粉イワシのアラ以外の材料は、つくりおきの長ネギ炒め(いわゆる炒めタマネギの長ネギ版=重宝しますよ)、削り節など。つゆは吸い物風(昆布茶とカツオ風味顆粒だし+しょうゆ少々)。
 ここまで書いて、なんか虚しくなってしまいました。できあがった米粉ツミレ汁、まずくはないけど、おいしいともいえない。イワシの味より団子の味のほうが前面にでてしまう。ツミレでは、ツナギはあくまで脇役です。主役のイワシを食ってしまっては元も子もない。失敗作になってしまいました。米粉の量が多すぎたのかなあ。
 市販されている米粉上新粉とは違う)、パン用はおなじみになっていますが、てんぷら用とか麺用とかも売られているみたいですね。基本的には粉粒子の細かさの違いなのかな。でんぷん質の処理の仕方など、専門的には細かな差異が用途別にあるようです。製粉のこと、これからもうちょっと勉強しないと。
 もっとも、あるものを活かす。この姿勢を変えようとは思いません。手元にあるのは酒米の削りかす。いろいろ試しながら、とことん食べつくすぞう!