大雪余波1ヶ月後

 2月中旬の記録的な大雪。わたしが勤める流通関係の職場では欠品対応で大混乱となりました。野菜の高騰は今でも収まっていません(家計が厳しい!)。あのとき小海では約1mの積雪となりました。70歳くらいの方から話をきいてみても「こんな大雪、記憶にない」。1ヶ月以上経過した今でも、八峰の湯周辺には、日向でもまだ残雪が10cmほどあります。


 資材置き場のハウスがつぶれてしまった八峰村の畑にも行ってみました。まだ全面雪で覆われた農地には獣らしき足跡が点々とあるだけで、まるで人跡未踏気分。少なくても先日倒壊ハウスの写真を送ってくれた村長は足を踏み入れているはずなのですが、その痕跡はすでになし。
 ハウスは支柱パイプが垂直部分からアーチを描きはじめるところで折れ曲がっている。とても中に入れる状態ではありません。パイプの曲がりを元に戻そうとすれば、たぶんポッキリ折れてしまう。つまり修復不能
 八峰村にかぎらず、農業用ハウスは長野県内でも大きな被害がでました。何千棟も倒壊したらしい。なかでも佐久地域は被害が大きかったときいています。もともと雪の多い地域ではないので、1mもの大雪は想定外だったのでしょう。
 これからの時期、例年ハウスでは稲や野菜の育苗が行なわれます。ところがハウス再建がままならない。建設資材の入手がむずかしくなっているためです。このままでは他県から苗を買わなければならなくなる事態もじゅうぶんありえる。
 ハウス再建には行政から補助金が出るそうです。自治体によって異なりますが、農業者の自己負担は1割から5割。小海町の場合は5割だとか。それでも、この機会にハウス営農をやめてしまう人が多数でるのではないかという危惧も耳にしました。
 八峰村のハウスも建て直せば補助金の対象になります。小規模ハウスですが、資材費は30万円くらいかかるらしい。補助金半分としても負担は15万円。八峰村にとっては財政破綻を招きかねない巨大な出費となります。
 さてどうするか。ハウス再建か撤去か、あるいは古材かきあつめて小屋でもつくるか。運営委員会で今後の対応がはかられることになると思います。