米の粉の挽き具合

 先日小海に行ったおり、凍み餅の材料であるもち米の粉と酒米の削りかすを譲り受けました(というより強奪?)。これら米の粉をを使って何かできないか。そんなつもりではいるのですが、なかなか時間がとれず、まだ試作品のひとつもできないでいます。
 もち米の粉のほうは一部職場の同僚にお裾分け(じつは自転車がパンクして途方にくれていたとき車で運んでくれたお礼)して、暗に何かつくってくれるよう頼みました。その翌日、さっそくもってきてくれたのが定番のアンコロもちです。ところが食べてみてビックリ。もち米の粉だから白玉粉のようなものだと思っていたら大違いでした。餅というより小麦粉の団子に近い。いわゆる白玉粉の食感とは似ても似つかない。
 白玉粉は、もち米を水を注いで挽くそうですね。そのあと水分を乾燥させて粉末にする。凍み餅用のもち米の粉は、精米した米粒をそのまま製粉機で粉にしたものだと思います。たぶん白玉粉とは粉の細かさが違う。白玉粉のほうがきっと細かい。この違いが食感に大きな影響を与えているんでしょうね。
 上新粉米粉の違いについては以前書いたような気もします。粉の粒子の細かさの違い。それによって調理法や加工技術まで変わってきてしまう。言葉を変えれば、用途に合わせて粗さを調節する。もち米の粉に関してもしかり。一見単純な団子ひとつにしても、そこには食文化の叡智なくしては、おいしさもほどほどになってしまうのかも。うーん、奥深い。
 いま手元には、もち米の粉&酒米削りかすのほかに、削りかすを篩にかけて残った小さな米粒もあります。いずれも日々の糧として使いたいのはヤマヤマですが、それでは譲ってくれた八峰村の方に顔向けできません。今週末あたり、いただいた米の粉を使ったメニューをいくつか試作してみるつもり。
 話は変わりますが、「こうみざかり」の蔵出し試飲会、もうそろそろでしょうか。平日開催の可能性大なので、参加はむずかしいかもしれません。でも、遠く離れた埼玉で「こうみざかり」よりはるかに格下の安酒で祝杯をあげたいとは思っております。